ベタの病気・死

ベタの病気に備える

ベタは適温・豊富な水量で飼っているかぎり、なかなか病気にはなりにくいですね。一般にはベタは白点病や松かさ病になるとか聞きますが、まるで見たことが無いです。

金魚では見たことがありますが、6年ベタを飼っていても病気させたことがないです。これはやはり水が汚れにくい30cm水槽の恩恵もありますね。

水温20℃以上、定期的な水換えこそベタを病気にさせない、健康維持のコツです。

正確には病気ではないですが、「ヒレ裂け」はベタにとってありがちな症状です。振動や音、飼育水の汚れがストレスとなって起こるといわれています。筆者もヒレ避けは複数回経験しています。

 

ベタに万能な治療薬としては、「グリーンFリキッド」を常備しておくことを推奨します。これも必ず説明書を熟読してから御使用ください。

ベタが大きくヒレ裂けした場合や、または調子を落としてエサを食べないでぐったりしている際に効果を期待できます。

 

しかし経験上、ベタは一度調子を落とすとなかなか回復が難しいです。治療薬を使う場合も、急にたくさん水槽に入れないで、徐々に足していくようにしてくださいね。

治療薬で一気に水質が変わり、それが原因で体調がより悪化する可能性もありますので。

 

ベタの背びれを小まめにチェックしましょう。

これはベタに限らず、背びれのある魚は元気なときは必ず背びれが立っています。水中で止まっているときに背びれが立っていれば元気で、常に背びれを畳んだままなのは調子が悪いです。

その際にエサも食べないのは確実に弱っていますので早めに治療を行うのがベストですね。

 



ベタの治療方法

まず、水槽内の水温を上げます。数時間かけて徐々に上げていき、30℃が目安です。ベタは35℃くらいまで平気です。これには温度調整式のヒーターが必要になります。

細菌が活発に働くのが26℃程度といわれているので、30℃程度にすることで活動を弱めるのが目的です。またベタの体温もその分上がるので免疫力も上がるわけです。

なおベタは高水温に強いです。水温35℃でも全く平気なので心配いりません。

次にグリーンFリキッドを投入しますが、あらかじめ水槽の水を半分程度に減らしておくのも手です。こうすることで治療薬の量も半分に減らせますし、

またベタもエサのある水面までの距離が近くなるので、より楽になると思います。治療薬は徐々に、1時間くらいかけて足すことを推奨します。

 

エサは2,3日与えないのが理想ですが、元気があるようなら少量あげても大丈夫です。

治療期間は3日~7日程度です。経験上、7日経っても回復しない固体はそのまま衰弱死する場合が多いです。

 

ベタが回復したら、治療薬はそのままにして数日待ってから水換えします。通常の水換えと同じ要領で行います。

 

ベタの病気の生還率

ベタは一度調子を落とすと、治療しても生還率はやや低いです。2,30%といったところでしょうか。

それでも、しっかり管理していれば簡単には弱りませんので、普段からの水温・水質管理で健康を維持し、出来るだけ長生きさせてあげましょう。

 

ベタの死

ベタの寿命は、環境や個体差にもよりますがおよそ2,3年程度かと思います。若いベタはとてもキレイなのですが、それから1年から1年半くらいで老います。

具体的には体色も変化し、ヒレはよれよれになります。美しさは徐々に失われていきます。老いたベタも飼育方法は変わりません。

 

死期が近いベタは、水槽の底でジッとしたまま、エサもあまり食べなくなります。そのまま横たわって衰弱死する感じですね。

魚の死骸は、非常に痛むのが早いです。1、2日で水槽の水が腐ってよどんでくるので、死骸は早めに処分しましょう。小指サイズの魚なので自宅の敷地内に埋めるなりしましょう。

しかし都会ではそれも難しいと思います。新聞紙に包んで燃えるゴミとして出すか、トイレに流すのが現実的なところだと思います。

 

ベタは最後まで、大事に飼ってください。

寿命はさほど長くないベタですが、それでも立派なペットです。その寿命が尽きるまで大事に飼ってあげてください。

飼っているベタが死んだ後も、一度水槽をきれいに洗って、また新しいベタを飼うこともできます。この新しいベタとの出会いも、ベタ飼育の楽しみの一つですね。